ゴルバチョフ氏 本紙に回答 提言・普天間移設
◆冷戦後の基地再考を/県民7割の反対重い
米軍普天間飛行場の移設問題は、政府が移設先決定を延期した。決定時期は5月ともされるが、一連の問題をどうみるか。明治大学の招聘(しょうへい)で来日した旧ソ連大統領のミハイル・ゴルバチョフ氏(78)は本紙の質問状に対し、回答を寄せ、今後の日米関係についても提言した。
《米軍普天間飛行場移設問題をどうみているか。本紙世論調査では辺野古移設に7割近い反対がある》
「私は今、政府のいかなる機関にも属しておらず、"私人"としての立場で申し上げる。7割近い県民が『ノー』を表明している事実は重い。両政府は、これを重く受け止めなければならない。政府がチェンジしたということは、政策もチェンジするということだ。両政府は認識しなければならない。鳩山政府は政治主導と言っている。官僚のイニシアチブ、情報に振り回されないことだ」
《この問題に日米はどう対応すべきか》
「米国がもたらすものと、日本が米国にもたらすものと、そんなに差があるとは思えない。同等のようにも感じる。早急に結論を出し、孫の代までマイナスを引きずってはならない。外交に独り勝ちはない。お互い論議を尽くし、着地点を見いだすことだ」
《このような問題に直面した場合、どのような解決手法を探るか》
「とにかく政府間で話し合い、官僚任せにしないことだ。政治は民意を大義とする。現在は多極化の時代だ。米国も日本を必要としている。日本国民を、ここでは沖縄県民が第一義だが、大切にすることが米国の利益にかなうことを説得しなければならない。もちろん県民も鳩山政府を支えることを忘れてはならない」
《日米関係に亀裂が入るといった懸念も出ている》
「冷戦が終結して20年。在日米軍の巨大な基地の持つ意味を日米双方で真摯(しんし)に話し合わなければならない。前政権下で果たして、このような議論が行われてきたのか。官僚にとって『これまで通りに』のシナリオは気楽な仕事だ。彼らはノウハウがあり、言葉の使い方が巧みだ。正義を斜めに解釈させるくらいの頭を持っている。政治の力と国民の後押しが、だから不可欠だ」
《現在、あらゆる局面で外交交渉の難しさが露呈している》
「外交とは国家の主権のぶつかり合いだ。一方だけの勝ちはない。オバマ大統領はクレバーな(頭のいい)人物だから、そのことをよく理解しているはずだ。ところで北朝鮮の拉致問題は国家と個人の両方の主権侵害で極めて重大だ。北朝鮮は今、米国に主権(現体制)の保証を求めている。日本は米国と対等なパートナーであるから、米国の具体的な行動を促すべきだ」
《沖縄側としては、どう問題に臨めば良いか》
「県民はホワイトハウスにメッセージを送るべきだ。政権はチェンジした。これまでのロビイストに頼っていては駄目だ。従来のロビイストが従来の言葉をチェンジするはずがない。もちろん民主党政権がオバマ政権に新しい人脈を構築するのは当たり前のことだ」
記事に添付されている写真を見ると感慨が深くなる。もちろんあれから何年も経過している。おいらも中学生から中年になった。彼が何時までも溌溂とはできないことは理解しているつもりだったが。
んで、まあこの人が引退後実に適当なことをその都度言いまくってるのは残念ながら事実で、今回もその例だろう。まあ彼の場合それを明言しているからまだいいが。しかし、その戯言をいいように利用されてしまうほど、まだ彼の存在は特にロシア国外では大きいのだ。実に残念なことだが。
じゃあ、公人としてのゴルバチョフがソヴィエト連邦大統領時代にどう対応したかというと、リトアニア、ラトビア、エストニアの独立国としての地位を確認する住民投票の結果を無視して、結果的にヴィリニュスやリガで流血を招く事態になったことは記憶している人も多いと思う(しかし、警察部隊の発砲自体はおそらくゴルバチョフの責任ではないとおもうが)。その時にゴルバチョフは「リトアニアが小さな独立国としてやっていくよりも、ソヴィエト連邦の一部としてやっていく方がずっと利益がある」と一生懸命主張した。それは正しい。「独立は住民投票のような形ではなく、連邦法に則って行われるべきだ」とも主張し、独立のための連邦法を整備した。それも正しい。
だから、ゴルバチョフも沖縄県民の世論調査ではなく、日本国全体の利益を考えて欲しいものだと強く思う。彼がソヴィエト連邦の利益を考えたように、日本人は日本国全体の利益を考えて辺野古移設に賛成しているのだ。そのことを考えて欲しいと思った。まあ、鳩山が日本国全体の利益を考えているかというのはまた別問題で、そのことに深刻な疑念を挾まざるをえないのは実に切ないことですが。
あとはまあ、この人も共産党の偏狭な官僚政治には実に苦しめられた人間なので、その時の思い出が蘇って官僚には厳しい物言いになるんだろうなと、その部分には逆に微笑ましくなる。しかし、日本の官僚は連中ほどダメじゃない。官僚だからダメなんじゃない。ダメな官僚を排除できないシステムがよくなくて、日本は排除できるがソヴィエト連邦は排除できなかったという話だ。
北朝鮮に対しての発言やそれ以降の発言も同じように、この人が過去どういう立場で行動して、どういう発言を行ってきたかと言うことを念頭に入れれば、そんなにおかしなことでも、持ち上げることでもない。ただ単純に彼は極東の安全保障には興味が無いのだ。しかし、我々にとっては極東の安全保障は実に重要な問題だという話でさ。