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深田久弥に誘われて

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<大雪山系遭難>旅行会社本社も捜索 業過致死容疑

つーわけでこの大事故の話。

ツアーというのは一般的に安全が確保された領域を添乗員に連れられて歩くもんだと思う。んなもんだから、その土地土地の危険も含めたディープな所に触れないデメリットがあると考える。まあ、誰もがモスクワを旅行したときに老人の独居生活に思いをはせなければならないというわけではない。クレムリンやレーニンの死体や大砲の王様をみて喜んでるだけでもいい。まあ、この辺は静流さんのプロの意見も聞いてみたいところだ。ちなみに、おいらはツアーって行ったことないんだよね。

んで、登山の面白さって言うのはとんでもないところに自分の力で到達することにあるのであって、誰かの力を借りて行くのは如何なものかと思ってしまう。こう書いちゃうとパーティ登山一般も否定するようだけれども、それはそれでなんか別の楽しみがあるのだろう。努力、友情、勝利はいつだって胸を躍らせる。ただ、おいらが一人であるというだけのことなんだろう。

しかし、体力をつける努力もせず、必要な知識も身につける努力もせず、必要な装備を準備する努力をしないでただ山頂に立ちたいというのはどんなジャンルの登山なんだろうか。普通の格好で気楽にいけるところならいいぜ。愛宕山とか。トムラウシ山は間違いなくそんなレベルの場所じゃない。

んで、登山者のそういう安易な嗜好を満たすツアー会社が存在するのはもう仕方ないだろう。客のレベルを把握していないとか、客に対して人数が少なすぎとか、2泊3日のツアーにしては装備が貧弱すぎとか言われても、客がそんな考えだから仕方がないのだ。誰かに安全を確保してもらって行くような場所じゃないんだ。あそこは。

んでだ。こういう「山頂に立てればいい」登山者の存在があるからこういう事故がおきると考える。そりゃ、誰でも凄いところに行きたい。でも面倒な思いはしたくない。ツアーで行けばリスクも分散されるし、まさか死ぬことはないだろう。とか考えてるんじゃないだろうか。甘いよ。そんなんで、誰かに連れて行ってもらった山の何が楽しいのか。

ここまで考えて次の疑問は、じゃあなんでそんな命の危険があるような場所に身体能力もおぼつかないような方々がツアー組むほど行きたがるのかという話になって、これは単純な話深田久弥が「日本百名山」なんつーものを書くから悪いんだw いや、深田が日本の美しい山々から百個選んでいろいろ書くのはかまわないよ。問題はそれが一人歩きして、ランキングされ、それだけが名山であるかのように扱われる事だよ。どれもいい山だよ。いや、おいら白山と雲取山しか行ったことないけど。つーかさ、行きたい山に行けばいいのであって、それすら自分で決められないってお前ら何年無駄に生きてるんだ。百名山最短制覇とか引くぜ。山自体のオーバーユースの問題もある。雲取山は混んでいるが、飛竜山へいたる縦走路は人がいませんでした見たいな不均衡。あと平が岳ショートカット問題みたいなのとか。

雲取山の山頂で「あなたは何座目ですか?」「私は○○座目です、あなたは?」見たいな会話がいろいろ聞こえてきて萎える。人が南アルプスや八ヶ岳の展望に興奮しているときにだね、「これで何座目ゲットー!」見たいな馬鹿騒ぎをやられたくないんだよ。そんなにゲットしたければゲットーに送ってやる。

一番萎えるのが「あそこは百名山じゃないから行かない」って言う会話。なにそれ。山はそんなもんじゃねえとかなんかいろいろ考えちゃう。いや、おいらもそんなに登山歴ないけどさあ。なんかね。まあ、おいらはそういうの聞こえると逆に行きたくなっちゃうんですが。

百名山が馬鹿ホイホイとして機能している現状を良しとするかどうかで、対応策も変わってくるんだろう。このエントリを笑って読んでいる人も、いつ親族が深田久弥に誘われてうっかりひっこり命取りにならないとも限らない。久弥も罪作りなことをしたもんだ。何人道連れにすりゃ気が済むんだ。

2010年1月

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